【介護福祉科Ⅱ部】箕面の滝で外出支援!
秋に介護福祉科Ⅱ部恒例の外出支援授業を行いましたのでそのレポートをお届けします!
行先はもちろん「箕面の滝」
授業では、
以下のような情報を持つ高齢者の外出支援の留意点について考えてもらいました。
事例)Yさん、女性、70歳代、自操式車椅子使用、脳梗塞後遺症による左麻痺あり、
軽度認知症、短距離移動は手すりなどを使い自力で可能、食事以外は臥床していることが多い、
夜間のみオムツ着用している、尿意便意あり、一日水分量摂取量800ml程度、
咀嚼嚥下状態は良好、タバコやコーヒーを好む、仙骨部に発赤あり
ワーク)Yさんの「箕面の滝に行きたい」という外出希望の下見
- 記念撮影をしたい(ビューポイント)
- 瀧安寺のお参りをしたい
- タバコを吸いたい
- 土産を購入したい(もみじのてんぷら、モンちゃんせんべい、箕面ビール)
- 足湯に入りたい
- トイレが心配・・・
- 落ち着いた場所でコーヒーを飲みたい
- 休憩できる場所があるか心配・・・
- その他(気づいた注意点など)
Yさんの「箕面の滝に行きたい」という思いを叶えるために、
支援者である私たちは、
「どのようなことを考えなければならないのか?」といった授業内容です。
学生からは、授業を通して
「事前準備や情報収集の大切さに気づくことができた」という感想もあり、
学び多い一日になったようです。
「事前準備や情報収集をしっかりと行う」ことで、
龍安寺のお参りが安全なルートで行け、
使用済みパットの処理ができ、
後ろめたい気持ちなく喫煙ができ、
臀部発赤の確認をどのタイミングですべきかなど、
様々な障壁をクリアでき、
本人の「箕面の滝に行きたい」というニーズを満足度高く実現できます。
つまり、
「事前準備や情報収集をしっかりと行った支援者」が存在することで、
本人の「箕面の滝に行きたい」「記念撮影をしたい」「足湯に入りたい」
が満足度高くクリアできるようになるということです
今回学んで欲しかったことの一つが、「思いが行動に影響する」こと。
具体的には、
「箕面の滝に行きたい」という思いが排泄方法にも影響し、
トイレの使い方の練習にも身が入り、
手すりの位置が逆でもトイレを使えるようになり、
今まで「トイレが心配・・・」で行けなかった場所にも行けるようになる
また、「足湯に入りたい」という思いが積極的な座位保持訓練になり、
日中の活動量増加に繋がる・・・。ということです!
「頑張ってトイレの練習をしてください」
「座位保持訓練してください」で人は頑張れるでしょうか?
その先に、
「箕面の滝に行く」「足湯に入る」という
「本人の心が動く関わり」や「目標」があるからこそ、
「人は頑張れる!!」ということです
今回の事例の「箕面の滝に行きたい」について、
「行きましょう!」だけでは専門職ではありません。
そのような勢いだけの支援に介護職の専門性はありません。
「行きましょう」「やりましょう」という安直な「思い」だけでは、良い支援はできないことを肝に銘じて欲しいと思います
お疲れ様でした~。